公開日:2019年10月1日 | 最終更新日:2023年12月8日

2019年7月18日から土日を除く40gy/20回の放射線照射、7月22日からと8月19日からの2回に分けて、4日間24時間連続の化学療法(FP療法)を行った。ここでは、2回目の化学療法終了後から2019年末までに経験した副作用についてまとめた。

抗がん剤2回入院と放射線治療の実際のスケジュール

一回目の化学療法は、2019年7月18日(木曜)に入院、7月22日(月曜)から25日(木曜)まで4日間24時間連続で化学療法(FP療法)を行った。26日(金曜)午前には静脈カテーテルが抜かれた。そして28日(日曜)午前に退院した。

また、並行して放射線療法(40gy/20回)も始め、7月18日の入院初日から土日祝日を除き、通院も含め、連続して行った。入院していない期間は、毎週月曜から金曜まで、通院したことになる。

二回目の化学療法は、2019年8月15日(木曜)に入院、8月19日(月曜)から22日(木曜)まで4日間24時間連続で化学療法(FP療法)を行った。23日(金曜)午前には静脈カテーテルが抜かれた。そして一回目より一日早い24日(土曜)午前に退院した。

7月18日から開始していた放射線療法は、8月16日(金曜)に無事に20回を終えた。

ここまでをまとめると以下の通りとなる。

  • 化学療法(FP療法)一回目:7月22日~25日
  • 化学療法(FP療法)二回目:8月19日~22日
  • 放射線療法:7月18日から合計20回(土日祝以外)

なお、一回目の化学療法から3週間の副作用の経過については、下記に詳細をまとめた。

副作用が始まった時期・副作用が終わった時期

まずは、次の一覧表を見てほしい。私が経験した副作用を時系列でまとめたものだ。画像クリックで拡大(パソコン画面で見ることを推奨)。

副作用時系列一覧表の見方

  • 期間:2019年7月14日から9月15日まで
  • 例えば、7月29日は告知から143日、抗がん剤開始から8日目となる
  • 抗がん剤開始(緑色):7月22日から4日間・8月19日から4日間。これらのための入院は矢印で
  • 放射線照射(黄色):7月18日から土日と祝日を除く合計20回
化学放射線療法副作用時系列一覧
副作用時系列一覧表(7月14日から9月15日まで)

抗がん剤の副作用の特徴

放射線の副作用と比較して、脱毛以外は圧倒的に期間が短い。耳鳴りも1回目の抗がん剤では、かなり短い期間だった。

ただ、2回目の抗がん剤以降の耳鳴りは4年近く続いており、まだ治っていない。治る気配がない。

脱毛については、髪の毛が一斉に抜ける・白髪になるなど、変化に段階があったが、2019年末頃も残った髪の毛が白髪になったままだった。

抗がん剤副作用まとめ

  • しゃっくり・便秘・耳鳴りの3つ(一覧表の薄い緑色で示した部分が抗がん剤に関わる副作用)。
  • しゃっくりは、2日間で終わった。便秘は、合計17日間。2回の化学療法いずれも期間は同じだった。
  • 一回目の入院の耳鳴りは、5日間で終わったが、二回目の入院からの耳鳴りは3年半以上経過しても続いている
  • 脱毛は、抗がん剤開始11日目から始まり、その後、わずかに残った髪の毛が白髪になった。2019年末時点で白髪のまま

想定された副作用と比較して、私は無いものが多かったが耳鳴りは今も

以下の資料「FP療法について」は、抗がん剤開始前に病院からもらったもので「想定される副作用の一覧」だ。結果として、想定された副作用の中で、下痢や手足の痺れなど全くなかったものもあったが、耳鳴りや脱毛などは想定された時期とほぼ同じ時期に始まった。

FP療法について:想定される副作用一覧

想定される副作用一覧と比較して

  • 抗がん剤そのものによる食欲不振:無かった。
  • 吐き気:入院中に少しだけあったが、食欲が失せるほどのものは無かった。
  • 下痢:無かった。逆に便秘になった。
  • 口内炎・手足の痺れ:無かった。
  • 耳鳴り:上記の一覧表とほぼ同じ時期に始まったが、5日間だけだった。
  • 脱毛:上記の一覧表よりも4、5日早くに始まった。
  • 検査値:血小板の値は低くなった(基準値が158~348だが、120だった)

なお、薬は、便秘薬だけを処方してもらった。また、ドラッグストアで浣腸を購入した。

放射線の副作用は、長く、急に来た

放射線の副作用は、長く、かつ変化が急だった。のど元の赤みは一日で大きく変化したし、8月後半に赤みはケロイド状になっていくが、これも一晩、あっという間だった。ケロイド状になったときは、いつになったら治るのだろうかと考えていたが、治るときはこれも早かった。

結果として、ほぼすべての体感できる副作用は、放射線開始から2ヶ月程度でおさまった

以下、副作用時系列一覧表を再掲する(抗がん剤副作用の項目で示したものと同じもの)。

再掲:副作用時系列一覧表(7月14日から9月15日まで)

のどの痛みについては、徐々に食べ物の飲み込みに苦労し、8月初旬のある日は、痛みで食べることが嫌になった。

放射線副作用まとめ

  • のどの痛み・声が出なくなる・胸やのど元の赤み・ケロイドの4つ(一覧表の薄い黄色で示した部分が放射線に関わる副作用)。
  • のどの痛みは、放射線照射7回目に始まって、50日間ほど続いた。
  • 声が出なくなったのは、放射線照射12回目から始まって、12日間続いた。
  • 胸や首・のど周辺の赤みは、放射線照射16回目くらいから始まって、33日間続いた。
  • 放射線照射20回が終了して、一週間後くらいから、赤みがケロイド状になった。

薬は、放射線照射部分の保湿としてヒルドイドローションを入院中から毎日、首の周辺と背中に塗った。退院後、痛み止めとしてカロナール(200mg)・アルロイドG内用液5%・60mLを処方してもらった。

ヒルドイドローション0.3%の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 アルロイドG内用液5%の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

その後、痛み止めは、カロナールから一段強いトラマールになった。ケロイド状になった部位にはアズノールを処方してもらった。

トラマールOD錠25mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 アズノール軟膏0.033%の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

髪の毛と胸や首・のど周辺の変化

あまり紹介したくない画像なので、最後に。記録のためなので、見たくない人は見ないでください。

髪の毛の変化

抗がん剤開始から11日目の8月9日に脱毛が始まり、翌日にカットして撮影したのが8月10日(写真A)。まだまだ髪の毛はある。この日から約一ヶ月半後に、頭頂部がかなり抜けた(写真B)。そして側頭部の髪の毛はどこかへ飛んで行った(写真C)。

その後、抗がん剤開始から約3ヶ月後(脱毛開始から約2ヶ月半後)くらいで抜け毛も白髪も安定した?状態になった(写真D)。さらに抗がん剤開始から約4ヶ月後の画像を見ると、白髪ではあるが、髪の毛が生えていて(写真E)、あとは回復を待つだけのような感じではある。

抗がん剤の影響なのか、もともと地黒だが、肌の色もさらに悪い。ただ、抗がん剤開始前に帽子は買ったが、一度も使わずに、気にせずに外出した。また家族も気にせずに買い物などに付き合ってくれた。

写真A(8月10日)
脱毛開始2日目
まだまだ髪の毛はある
写真B(9月30日)
抗がん剤開始から71日目
2ヶ月半でこんな感じに
写真C(9月30日)
抗がん剤開始から71日目
側頭部の髪の毛はどこかへ消えた
写真D(10月22日)
抗がん剤開始から93日目
開き直っている男
写真E(11月26日)
抗がん剤開始から128日目
白髪ですが生えてきた!!

胸や首・のど周辺の変化

放射線療法を開始したのが2019年7月18日(木曜)。この日と金曜にやって、土日を休んで、その後は、月曜から金曜まで毎日。

8月12日(放射線照射開始から26日目)に、のどの下が赤くなっていることに気付いた。その翌日の状態が写真Eだ。この状態は、さらに強まっていき、約10日後の8月22日(照射開始から36日後)に水ぶくれができた(写真F)。

ここからの変化は急で、水ぶくれから一週間もたたない8月28日(照射開始から42日後)に見事に放射線を照射した分だけがきれいに赤くなり、のど元あたりは水ぶくれがつぶれてケロイド状になった(写真G)。

写真Gの状態になると、塗り薬だけでなくガーゼも必要だ。大学病院の皮膚科(皮膚科自体が何十年ぶり)でケアの仕方を教えてもらった。真夏の出来事であり、シャワーを浴びたい。シャワーを入る前にガーゼを剥がすが、皮膚も一緒に剝がれる感じだ。水がかかれば、かなり痛む。せっかく治りかけたのになぁ、と思いつつもシャワー。

塗り薬はアズノール軟膏とリンデロン軟膏を処方してもらった。皮膚科の先生からは、この傷口にはアズノール、この傷口にはリンデロンといった感じで塗り分けを教えてもらったが、言われた通りにはしなかった。というよりもガーゼを付けて服を着たら混ざるから意味がないと思った。

皮膚科では、メピレックス ボーダーというものを使って、処置をしてもらった。流石にうまい。しかし、帰宅したらシャワーに入る。それまでだ。それほどこの年は暑かった。

リンデロン−DP軟膏の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

写真Gの状態が8月28日だが、9月に入った瞬間に水ぶくれが治ってきた。そして9月3日には赤みはもちろん残っているが、皮膚は乾いた。ちょうどこの日も皮膚科へ行った。先生曰く「完全に元に戻るのは3年後くらいです」と言われたが、皮膚さえ乾いていれば、もういいかなと思った。

写真E(8月13日)
放射線開始から27日後
写真F(8月22日)
放射線開始から36日後
写真G(8月28日)
放射線開始から42日後

本当にいい経験をさせてもらった。