この本はスゴい!「抗がん剤・放射線治療での食事」
基本データ
抗がん剤や放射線治療を受けている患者さんの「食べられない」悩みに答えます。
吐き気、下痢、食欲不振、胃の不快感、飲み込み困難など様々な症状に対して、一口でも多く食べられる食事メニューを紹介。
食欲不振の方が少しでも食べたいと思ってくれるように料理写真つきの索引も用意、また症状別に「適す」「配慮が必要」「適さない」の色分けを各料理に示しました。
症状別に医師、看護士、栄養士がそれぞれの立場から生活のアドバイスをします。
Amazonから
書名 | 症状で選ぶ! 抗がん剤・放射線治療と食事のくふう (がんよろず相談Q&Aシリーズ) |
著者 | 山口建(監修) 静岡県立静岡がんセンター編 |
出版社 | 女子栄養大学出版部 |
発売日 | 2018年1月5日 |
- 患者氏名:***
- 種類:***
- 発症年齢:***
- 病歴概要:***
- タグ・ジャンル
最初にお読みください
このサイトの書評を初めて読む方は、「おススメ書籍の使い方」をまず一読ください。
おススメ書籍の使い方 | がんケアネット以下の文章には、「末期」・「死」などが含まれている場合があります。
おススメポイント
本書と連動してウェブサイトや、スマホアプリもあります
抗がん剤・放射線治療で「食欲不振」「吐き気・おう吐」などの12の症状別にした料理メニュー176品がすべてカラーで掲載。一覧表もわかりやすく、さらに写真だけで選べるメニューが102品。
さらに、12の症状別に「患者の声」「医師から」「看護師から」「栄養士から」の4つの観点で、原因・工夫・対策をそれぞれ掲載。がんセンターとしての本当の経験が活かされ、非常に考え抜かれた内容となっている。
ウェブサイトとも連動しており、本書の内容をすべてウェブで掲載。アプリもある。闘病の方や家族に必須の完全におススメの書籍。
いたれりつくせりの配慮がなされたスゴい書籍
冒頭で、がんの治療中に食事が進まなくなる理由を「なぜ、食べられないのだろう?」として、原因と対応方法についてまとめてある。
第1章では、「食欲不振」「吐き気・おう吐」「味覚の変化」など12の症状別に分類し、その症状別に「適する」「配慮が必要」「適さない」の3段階で分類し、掲載ページを記載したメニュー別一覧表を掲載。
例えば、「白がゆ」を12の症状別に3つの段階で分類している。「嗅覚の変化」では「配慮が必要」、その他の11の症状には適している、といった感じだ。
これらを「主食」「主菜」「副菜」など5分野に分けて、176品も紹介されている。
次に、176品から、患者から要望が多かったメニュー102品を厳選し、写真とともに掲載。文字ではなく写真を見て、食べたいなと思うものを選べる。ここでも、12の症状別・3段階の分類がなされている。
最後に、176品の献立を掲載。栄養学の専門家によるアドバイスに加え、症状別に食べ方、切り方、作り方もある。
第2章では、12の症状を「原因」「症状をおさえるための工夫」「症状が現れたときの対策」を一覧表で。その後、12の症状を「患者の声」「医師から」「看護師から」「栄養士から」の4つの観点でかなり詳しく説明。
さらに「口腔ケアの基本とポイント」「副作用チェック表・食事日記」など、いたれりつくせりの内容となっている。
かなり凄い書籍だ。
参考:この書籍のサイトとアプリ
こんな方へ
- 化学療法・放射線療法を予定している患者とその家族
- 化学療法・放射線療法の副作用で食事に困っている
- もっと食事を工夫したい
この書籍の目次
はじめに
― なぜ、食べられないのだろう?
第1章 簡単でおいしい食事のくふう
― 症状で選ぶおすすめメニュー176品
― 目で見て選ぶおすすめメニュー102品
― おすすめメニュー176品のレシピ集
― 主食
― 主菜
― 副菜
― 汁物
― デザートと飲み物
第2章 症状別・生活と食事のくふう
― 抗がん剤と放射線治療による症状と対策一覧
― 食欲不振
― 吐き気・おう吐
― 味覚の変化
― 嗅覚の変化
― 口内炎(口腔内の炎症・乾燥)
― 胃の不快感
― 膨満感
― 便秘
― 下痢
― 摂食困難(開口咀嚼障害)
― 飲込困難 (のどや食道の炎症)
― 白血球減少
― 口腔ケアの基本とポイント
― 神経障害があるときの食事作りのくふう
― 1人分調理のコツと食生活のくふう
― 栄養補助食品 (濃厚流動食を含む)の特徴と選び方
― 副作用チェック表・食事日記
ウェブサイト案内