公開日:2019年7月22日 | 最終更新日:2023年10月19日

2019年7月22日(月曜)、生まれて初めての食道がんの化学療法、抗がん剤(FP療法)初日だ。私の人生でも忘れられない日になると思っていたが、副作用は何もない。あっけなく始まって、いつもと変わらぬ一日で終わった。もちろん副作用がいつから始まるか不安で仕方ないが。

抗がん剤初日の朝、ちょっと緊張?

便秘気味? 緊張しているのかな

食道がん化学放射線療法:抗がん剤初日の朝食
7月22日の朝食

今日は、2019年7月22日(月曜)。生まれて初めての抗がん剤の日だ。あいにくの雨模様だが、今の私には、あまり、いや全く天気は関係ない。

少し早い5時過ぎに目覚めた。少し二度寝をして6時にベッドを出る。昨晩12時に寝てこの時間帯なので寝不足ではないだろう。

談話室に移動して、コーヒー飲みながら7時までテレビでニュースを見る。参議院選挙の結果が出ているが、これも今日の私にはあまり関係ない。身支度等を7時からやって、その後、談話室でパソコン仕事を8時まで。

8時に朝食、トーストを談話室で焼いて食べる。下手をしたら数日間、シャワーに入れなくなるかもしれないと思って、9時前にシャワー、洗髪。紅茶2本を買って、現在、9時35分。ちょっと便秘気味か。緊張しているのか。

看護師さん到着後、抗がん剤は、あっけなく始まった

10時過ぎに看護師さんがベッドに到着。静脈カテーテルをしているので、そこに繋ぐだけだ。

入念にパソコン画面を見つめる看護師さんは、突然、使い捨ての防護服を着始めた。私の静脈カテーテルに繋がったことはわかったが、もう始まっていたのは知らなかった。非常にあっけなかった。

「点滴を始めるなら、一言言ってよ」と思いつつも、本当にあっけない始まりであった。

輸液ポンプのアラームが鳴り響く

10時20分頃に最初の抗がん剤開始。

最初はメインルートに生理食塩水1リットルに、フルオロウラシル入りの液体が1.5リットル。これを24時間連続で。換言すれば、24時間後に点滴が終わるようにセットされている。

今までの点滴台に輸液ポンプ2つが加わって、2種類の点滴を同時に身体に入れている。この輸液ポンプが古くて、コードレスでもなく電源コードが必要。移動しにくいわけだ。

食道がん化学放射線療法:輸液ポンプが2つ
ポンプ2台と共に歩む

開始後、すぐに談話室に移動したが、輸液ポンプのアラームが簡単に鳴るのでかなりツライ。異常があればアラームが鳴るわけだが、少し身体が動いただけでアラームが作動する。そのたびに看護師さんを呼んで、アラームを確認しリセットしてもらう。

15分に一度くらいの感じでアラームが鳴るので、さすがに看護師さんも閉塞などの異常を知らせるアラームではないとわかる。しかし、アラームを自分で消さないでくださいと言われたので、毎回、看護師さんを呼ぶ。かなり面倒であり、看護師さんの手を煩わせてしまい申し訳ない。

食道がん化学放射線療法:抗がん剤初日の昼食
7月22日の昼食。豪華

いつも通り、談話室でパソコン仕事をやって、12時に昼食、空腹なのでうまかった。ちなみに身体には何の変化もない。

昼食後に看護師さんに聞くと、輸液ポンプの力で早く点滴を入れているとのこと。ポンプで滴下を早くして制限時間で終わらないと、一日が終わらないわけだ。

昼食後は、読書。抗がん剤だろうが何だろうが、いつもと変わらない入院生活だ。

その後、あっという間に日記としては夕食になる。もちろんそれまでもそれ以降も、ブザーは良く鳴ってくれている。

さらに看護師さんに聞くと、圧力の関係で、2つの大量の点滴を自然に滴下させるのは無理なようで、輸液ポンプ一つでは落ちなかったため途中でポンプ2つにしたそうだ。ここらあたり、輸液ポンプの台数などマニュアルで決まっているのではと思ったが、まぁいい。

食道がん化学放射線療法:抗がん剤初日の夕食
7月22日の夕食

この病棟で抗がん剤をやっているのは私だけではないはず。しかし、私のアラームしか聞こえない。そうこうしているうちに、点滴の種類は変わっていく。メインのフルオロウラシル(5-FU)は24時を過ぎても繋がったまま。吐き気止めが入ったり、20%マンニットール液(利尿剤)が入ったりと。ちなみに、尿の量は4.5リットルで極めて順調。

この合間に、あのシスプラチンも、とうとう身体に入った。3時間程度の短時間だったが、これがその後、私の身体にかなりダメージを与えるとは考えもしなかったが。

その後はいつものとおり、AmazonのFire HD でプライムビデオを見る。24時頃には寝たと思う。そして夜中の2時に尿意と輸液ポンプのアラームで目覚めて、今日は一日を終えた。

人生初の抗がん剤の日だったが、長くも短くもない、普通の一日だった。

今、思えば

本当にあっけなく始まった。少なくとも「始めますよ」の一言くらいはあるかと思っていたが、カテーテルに何かが繋がれて知らぬ間にフロオロウラシルが体内に入っていた。まぁこのくらいの勢いでやった方が良かったのかもしれない。人によっては、いざという時に躊躇する場合もあるのだろう。

お陰様で、この日は身体には何の変化もなかった。ちなみに、抗がん剤第一クールでの入院中はほとんど副作用らしきものは無かった。退院してから色々とあるのだが…