公開日:2022年11月8日 | 最終更新日:2023年12月13日

2019年8月末で食道がんの治療を一通り終え、2019年末くらいから断捨離を開始。当時は再発転移すると考えており、遺る家族に迷惑をかけたくない一心だった。それから3年以上が経過。いつでも逝ける準備ができている安心感がある。ここでは基本編として、断捨離をする際のステップを紹介する。

がん闘病中にやった私独自の断捨離方法

「再発転移する人は、一年以内です」と言われたので

「食道がんの場合、再発転移をする人は、一年以内になります」と、セカンドオピニオンの腫瘍内科医に言われた。このときに、「二年を超えたらちょっとは安心なのかな」、「まずは一年を超えよう」と考えた。

同時に、「一年を超える(私の場合、告知から一年経過の2020年4月を起点に)までには、あと半年あるな」と2019年の秋頃には思っていた。「まだまだ半年もあるのか」「もう半年しかない」、どちらに捉えるかは人それぞれでだが、私はこの半年でできることはやっておこうと考えた。

この「半年でできること」、それが断捨離やデジタル関連の整理(ネット関連のログインIDやパスワードの一覧表など)だった。

私の断捨離の基本方針

断捨離といっても、人それぞれ程度も捉え方も違うはず。2019年末頃、断捨離について何かを調べることもなく、とりあえずモノを捨てようという一心で、捨て始めた。

そこでのステップは次の通り。

捨てないモノを決める

通帳や印鑑、契約書など捨ててはダメなモノ、捨てないモノを決めて保管場所一覧を作成

STEP
1

死後に捨ててほしいモノを決める

自分の死後、捨ててもらっても構わないモノを明確にする

STEP
2

一年以上、使っていないモノを捨てる

捨てても、すぐに買うことができるもので、一年以上、使っていないモノは捨てる

STEP
3

保管したままのモノは捨てる

いつかは使うだろうと保管したままのモノ=使えるけれども、使っていないモノは捨てる

STEP
4

子供たちや家族が使えるモノを明確にする

死後でも使えるモノは「使える・使いたければ使う・そうでなければ捨ててください」と明示する

STEP
5

死後に処分してほしいモノを一箇所にまとめる

思い出の品で、どうしても捨てられないモノは「死後に処分してほしいモノ」として一箇所にまとめておく

STEP
6

モノは捨てずに、メルカリなどで売れば、と思う人もいるかもしれない。しかし、すべて売れる前に、自分が再発転移したら断捨離の意味がなく、結局、遺った家族に迷惑になると考えた。

これは確実にすぐに売れるだろうというものは売ってもいいが、メルカリなどを使う人は、今まで既にやってきているはず。

私の場合、メルカリで買うことはあっても、売る習慣はなかったので、この点は選択肢になかった。

さらに、私の場合、モノを捨てることで、過去に決別し、これからを生きたい、という願望もあった。

このくらいスッキリしたい
このくらいスッキリしたい
Photo by Andrew Neel on Unsplash

いずれにせよ、「さぁ、捨てる!」と決めた瞬間に、「いや、これは残しておこう」という気持ちが出てくるはずだ。その気持ちを押し殺して、潔く捨てることが最も重要なこと。

自分の死後、これがあって家族は喜ぶだろうか、使うだろうか、と考えれば大半は捨てられるはず。

では、ここからかなり長くなりそうなので、次の「実践編」も一読いただければ。