2019年8月末で食道がんの治療を一通り終え、2019年末くらいから断捨離を開始。当時は再発転移すると考えており、遺る家族に迷惑をかけたくない一心だった。それから3年以上が経過。いつでも逝ける準備ができている安心感がある。ここでは基本編として、断捨離をする際のステップを紹介する。
がん闘病中にやった私独自の断捨離方法
「再発転移する人は、一年以内です」と言われたので
「食道がんの場合、再発転移をする人は、一年以内になります」と、セカンドオピニオンの腫瘍内科医に言われた。このときに、「二年を超えたらちょっとは安心なのかな」、「まずは一年を超えよう」と考えた。
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同時に、「一年を超える(私の場合、告知から一年経過の2020年4月を起点に)までには、あと半年あるな」と2019年の秋頃には思っていた。「まだまだ半年もあるのか」「もう半年しかない」、どちらに捉えるかは人それぞれでだが、私はこの半年でできることはやっておこうと考えた。
この「半年でできること」、それが断捨離やデジタル関連の整理(ネット関連のログインIDやパスワードの一覧表など)だった。
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私の断捨離の基本方針
断捨離といっても、人それぞれ程度も捉え方も違うはず。2019年末頃、断捨離について何かを調べることもなく、とりあえずモノを捨てようという一心で、捨て始めた。
そこでのステップは次の通り。
捨てないモノを決める
通帳や印鑑、契約書など捨ててはダメなモノ、捨てないモノを決めて保管場所一覧を作成
死後に捨ててほしいモノを決める
自分の死後、捨ててもらっても構わないモノを明確にする
一年以上、使っていないモノを捨てる
捨てても、すぐに買うことができるもので、一年以上、使っていないモノは捨てる
保管したままのモノは捨てる
いつかは使うだろうと保管したままのモノ=使えるけれども、使っていないモノは捨てる
子供たちや家族が使えるモノを明確にする
死後でも使えるモノは「使える・使いたければ使う・そうでなければ捨ててください」と明示する
死後に処分してほしいモノを一箇所にまとめる
思い出の品で、どうしても捨てられないモノは「死後に処分してほしいモノ」として一箇所にまとめておく
モノは捨てずに、メルカリなどで売れば、と思う人もいるかもしれない。しかし、すべて売れる前に、自分が再発転移したら断捨離の意味がなく、結局、遺った家族に迷惑になると考えた。
これは確実にすぐに売れるだろうというものは売ってもいいが、メルカリなどを使う人は、今まで既にやってきているはず。
私の場合、メルカリで買うことはあっても、売る習慣はなかったので、この点は選択肢になかった。
さらに、私の場合、モノを捨てることで、過去に決別し、これからを生きたい、という願望もあった。
いずれにせよ、「さぁ、捨てる!」と決めた瞬間に、「いや、これは残しておこう」という気持ちが出てくるはずだ。その気持ちを押し殺して、潔く捨てることが最も重要なこと。
自分の死後、これがあって家族は喜ぶだろうか、使うだろうか、と考えれば大半は捨てられるはず。
では、ここからかなり長くなりそうなので、次の「実践編」も一読いただければ。