公開日:2022年9月6日 | 最終更新日:2023年12月18日

入院中も闘病中も、動かないことが多いはず。筋肉は日々、衰えていきます。その衰えに気付くのは急なことが多く、こうなる前にやっておけばよかったと後悔することが多々あります。そこで、がん患者が筋力を維持するためにできる方法を紹介します。まずは準備編から。

身体の中で最も大きな筋肉の一つが「足」

まずは下半身の筋力を維持する

身体の中で最も大きい筋肉が太もも。なぜなら、最も使うからです。次がお尻の筋肉で、その次が内もも。これらが身体の半分以上の筋肉を占めると言われます。

私は、食道がんESD(内視鏡で腫瘍を切除)で1週間、抗がん剤で10日間の入院を2回、大腸ポリープ切除で3日程度、年間で合計25日程度を病院で過ごしました。

ほとんど談話室で椅子に座ってパソコン仕事か読書。ベッドにいるのは食事と寝るときだけ。談話室とベッドだけの移動。入院中、胸の筋肉が一晩で無くなったように感じ(これは本当に驚いた)、ふくらはぎやひざの関節にも違和感がありました。退院後も抗がん剤の副作用で、一日中横になっていることも。結果として、50代半ばの私ですが、歩くことが少なくなり、腕を使うことも少なくなり、筋肉が衰えたのです。

まずは、多くを占める下半身の筋肉を維持しましょう。なお、ここでは、筋力を維持する=体力を維持する=闘病生活を安定させる大きな手段の一つ、という前提については、説明しません。多くの方に同意いただけると考えるからです。

参考:外科手術前には運動して体調を万全に:プレハビリテーション

  • 告知で多くの人が精神的にショックを受けます。その影響で身体を動かすことが減り、食事の量も減る。そして体力が落ちる。この状態で手術をしても術後の合併症のリスクは高まるだけ。だからこそ、できる限り万全の体調で手術を受けるため、運動・栄養管理・精神面を整える。これがプレハビリテーション。この点も、今からでもチェックしてください。
産業医科大学|手術日までの過ごし方 術前から始める準備について

まずは最低限のものを準備する

できることの幅を広げるために

次のものがあれば、できることの幅が広がります。まずは形から入りましょう。モノによっては、100円ショップでも売っているかもしれませんが、私には性能・品質はわかりません。

まずは形から

  • この書籍は、50代以上の方におススメです。かなり具体的に食事やトレーニングの方法が書かれています。

できれば購入を:ヨガマット

あれば便利です

  • 腕立て伏せにさらに負荷をかける:プッシュアップバー
  • ふくらはぎのトレーニングで両手に持つなど:ダンベル(片手5kgくらいになるとかなり重い)
  • ダイソーにもダンベルが!(2㎏一つで500円?)
ダンベル | 話題の新商品 | ダイソー

最初は、500mlのペットボトルをダンベル代わりにするのもいいです。

身体のサイズを測っておく

ヨガマットなど、形から入ったあとは、身体のサイズの計測を。

今、この瞬間でもいいので、両足それぞれのふくらはぎと太もも、首のサイズを測っておきましょう。その後は一ヶ月ごとに計測。半年で1センチくらいの変化は確実にあります(わたし調べ)。

がん患者になる前でも! 今からできること

  • ヨガマットを買おう。これがないと、トレーニングはやりにくい。
  • サイズを測ってみよう